食道発声の理想モデル

作詞・作曲家の「中山大三郎」氏が7日未明に64歳で死去された。島倉千代子さんの「人生いろいろ」、天童よしみさんの「珍島物語」などの作詞を手がけてきた方で、死因は「中咽頭ガン」だそうです。
なくなった中山氏を偲んで、生前のVTRが流れていました。術後、どこかのイベントでご挨拶されている映像でした。もちろん術後ということは、喉頭は切除済み。声帯も気管も失ったのだとお話していました。非常にキレイな食道発声での挨拶で、一瞬、電気式喉頭を使って話されているのかと思いました。何しろ、息継ぎのための間(ポーズ)・途切れはほとんどなく、一息で発声する時間がかなり長い。あまりにもキレイな発声。しかし、両手は喉下にはなく、機械を当てている様子は一切ないのです。こんなにキレイな食道発声を獲得するまでは、術後に相当量の発声訓練をされていただろうと思います。そして、訓練にあたった言語聴覚士の先生も、かなりの先生だと思います。喉頭を失ったヒトの希望が一つ!と思うと・・・感動しました。食道発声が可能になることで、喪失したコミュニケーション手段を取り戻す。QOLは格段に向上するはずです。、本当に素晴らしいCaseを目の当たりにして、理想のモデルだと感じました。
私は、食道発声の「は」の字も出来ません。現職STで、指導ができる先生はどのくらいいらっしゃるのでしょうね。ちょっと興味がでてきました。

食道発声法―喉摘者のリハビリテーション

食道発声法―喉摘者のリハビリテーション

食道発声に関する本をみていたら、はまぞうではコレ1冊しか検索されませんでした。
やはり、なかなか未知な分野です。